北海道に設けられている空港を紹介!飛行機に乗らないときも楽しもう!
北海道にはさまざまな施設が設けられており、広大な面積をカバーする「空港」も多く存在します。素早い移動に重要な飛行機を利用するために用いられる施設で、空港そのものにもバラエティ豊かな特徴が存在します。飛行機に乗らず空港内を回るだけでも楽しめるため、空港を活用して新しい楽しみ方を見つけてみましょう。この記事では北海道の空港と空港内での楽しみ方を紹介します。
北海道にある空港
日本全国には全部で97ヶ所の公共用飛行場が設けられており、それらのうち14ヶ所が北海道に存在します。民間機がほぼ使用しない「千歳飛行場」を除く13ヶ所が北海道の空港とされており、地域の玄関口として活躍しています。
この章では北海道にある13空港のうち、2024年現在利用休止されている「礼文空港」以外の12空港を紹介します。
新千歳空港
千歳市にある北海道最大の空港で、日本全国の空港と比べても非常に大きな空港です。全国の主要空港を中心に多くの便が就航しており、東アジアや東南アジアに向かう国際線も多数設けられています。大正時代に地元住民が手作りした飛行場から始まった空港で、現在は航空自衛隊の基地と隣接して利用されています。
広大なターミナルビルにさまざまな施設が設けられているため、飛行機に乗らず空港内を散策するだけでも楽しめます。映画や温泉を楽しめる珍しい空港でもあります。
所在地:千歳市美々987-22
アクセス:JR千歳線「新千歳空港」駅より徒歩
参照:新千歳空港
新千歳空港の歴史 | 千歳市
函館空港
函館市にある空港で、道南の交通拠点として多くの人が利用する空港です。三大都市圏の空港に向かう便が就航しているほか、一部道内の空港とも路線がつながっています。空港内には多くのショップ・レストランが設けられているだけでなく、アイヌ工芸品や姉妹都市などを紹介するギャラリーもあります。空港の近くにある温泉地も楽しめるでしょう。
函館空港には、冷戦時代に旧ソ連のパイロットが戦闘機で亡命してきた歴史もあります。函館の観光資源とあわせて、バラエティ豊かな特徴を持つ空港です。
所在地:函館市高松町511
アクセス:JR函館本線「函館」駅よりバス
参照:函館空港
ソ連戦闘機ミグ25事件 函館をゆるがした19日間 | 函館市史
釧路空港
釧路市にある空港で、「たんちょう釧路空港」という愛称が付けられています。道東の拠点空港として活躍しており、道外では東京・大阪への便が就航しています。霧の発生が多い立地のため、高度な誘導装置を導入して欠航を減らしている点が特徴です。空港の利用客だけでなく、釧路の豊富な水産物を運ぶためにも活用されています。
釧路空港のターミナルビルにはショップやレストランなどが設けられています。特にレストランは店内から滑走路が見えるため、飛行機の離発着を眺めながら食事も楽しめます。
所在地:釧路市鶴丘2
アクセス:JR根室本線・釧網本線「釧路」駅よりバス
参照:たんちょう釧路空港
たんちょう釧路空港 | 釧路市
稚内空港
稚内市にある空港で、日本最北の拠点空港として活躍しています。道北の交通拠点であり、東京と千歳に向かう航空便が就航しています。稚内は利尻島や礼文島への玄関口にもなっているため、特に定期運航便が設けられていない礼文島行きの旅客にとって重要な空港です。空港からフェリーターミナルへの連絡バスも運行しています。
稚内空港のターミナルビルにはレストランとショップが1軒ずつ設けられています。多くの施設はありませんが、落ち着いた雰囲気を楽しめるでしょう。
所在地:稚内市声問村声問6744
アクセス:JR宗谷本線「稚内」駅よりバス
参照:稚内空港
旭川空港
旭川市近くの東神楽町にある空港で、「北海道のまん中・旭川空港」という愛称が付けられています。国内線では東京と名古屋への航空便が就航しており、国際線として台北便も利用可能です。周辺地域には大雪山・層雲峡・富良野など見どころが多く、年間を通して多くの旅客が利用します。特に旭山動物園や富良野方面へは路線バスも運行しており、容易にアクセス可能です。
旭川空港のターミナルビルでは複数のショップやレストランを利用できます。国際線ターミナルも設けられており、ターミナルを幅広く観て回れるでしょう。
所在地:上川郡東神楽町東2線16-98
アクセス:JR各線「旭川」駅よりバス
参照:旭川空港ターミナル
帯広空港
帯広市にある空港で、「とかち帯広空港」という愛称が付けられています。広大な十勝地方の中心付近にあり、十勝の各所にアクセスする拠点として活用されます。定期便は東京行きのほか、時期によっては名古屋行きの便も利用可能です。レンタカーカウンターが空港に併設されており、十勝平野の雄大な道を気軽にドライブできます。
ターミナルビルではショップやレストランを利用可能で、豚丼やお菓子などの種類豊富な十勝グルメを楽しめます。帯広名物の「ばんえい競馬」を走るばん馬模型も特徴です。
所在地:帯広市泉町西9線中8-41
アクセス:JR根室本線「帯広」駅よりバス
参照:とかち帯広空港
中標津空港
根室市北西の中標津町にある空港で、「根室中標津空港」という愛称が付けられています。北海道最東端にあり、開陽台・知床半島・野付半島などへのアクセスに使えます。東京・札幌行きの便を利用可能です。知床の山地以外は平坦な地形で雨や霧も少ないため、欠航が少なく安定して運行しています。
ターミナルビルは国内初の木造ターミナルです。ターミナルビルの前に公園があり、昔使用していた滑走路を確認できます。
所在地:標津郡中標津町北中16-9
アクセス:JR根室本線「根室」駅よりバス
参照:根室中標津空港
女満別空港
網走市近くの大空町にある空港で、釧路空港とともに道東の交通拠点として活躍する空港です。網走・北見などの街や知床・阿寒湖などの名所にアクセスできます。昭和初期に流氷観測を目的として作られた飛行場が始まりで、現在では大型の飛行機も離着陸可能です。空港の隣にひまわり畑があり、夏には美しいひまわりと飛行機とのツーショットが観られます。
ターミナルビルには複数のショップやレストランが設けられています。道東のグルメやグッズなどを空港でも楽しんでみましょう。
所在地:網走郡大空町女満別中央201-3
アクセス:JR石北本線・釧網本線「網走」駅よりバス
参照:女満別空港
女満別空港の歴史 | 大空町
紋別空港
紋別市にある空港で、「オホーツク紋別空港」という愛称が付けられています。オホーツク海沿いにあり、冬場は流氷を間近に観られる空港です。東京行きの便が運行していますが、1日1便のみのため注意しましょう。紋別・遠軽などの街まで向かったり、流氷観光船に乗ったりする際に利用できます。
ターミナルビルではショップとカフェを利用できます。営業時間が限られているため、飛行機の出発前に一息つく利用方法がおすすめです。
所在地:紋別市小向19-3
アクセス:JR石北本線「遠軽」駅よりバス
参照:オホーツク紋別空港
利尻空港
利尻島の利尻富士町にある空港で、島内の空の玄関口として機能しています。札幌方面への便が就航しており、離島ながら比較的気軽に訪問可能です。また、フェリー経由で隣の礼文島に向かう経路としても活用されます。空港の真後ろに利尻富士がそびえており、ターミナルビルとの美しいツーショットを楽しめます。
利尻空港は小さな空港ですが、ターミナルビルにはショップとカフェが設けられています。ボーディングブリッジを渡らずに飛行機へと乗り降りする珍しい経験も楽しめます。
所在地:利尻郡利尻富士町鴛泊字本泊1143
アクセス:「鴛泊港フェリーターミナル」よりバス
参照:利尻空港 | 利尻富士町
奥尻空港
奥尻島の奥尻町にある空港で、島内の空の玄関口として機能しています。函館と札幌に向かう便が就航しており、距離も近い函館からは特に手軽な訪問が可能です。透明度の高い海や美味しい海産物などが主な魅力です。プロペラ機のみ就航しているため、主要路線の大型ジェット機とは異なる乗り心地を楽しめるでしょう。
奥尻空港のターミナルビルにはショップやレストランが設けられていません。自動販売機は利用できますが、お土産や食事の購入は空港の外で済ませましょう。
所在地:奥尻郡奥尻町字米岡185-2
アクセス:「奥尻港フェリーターミナル」よりバス
参照:奥尻空港 | 奥尻町
札幌丘珠空港
札幌市にある空港で、札幌の都心から最も近い空港です。好立地ながら東京や大阪などの大きな空港に向かう便はなく、主に道内や地方空港行きの便を就航しています。正式には「札幌飛行場」という名前で、陸上自衛隊と共用で利用している空港です。旅客だけでなく防災・消防・報道など幅広い目的で利用されており、滑走路の延伸も計画されています。
ターミナルビルにはショップとレストランが設けられています。送迎デッキからは陸上自衛隊のヘリコプターも観られます。
所在地:札幌市東区丘珠町
アクセス:地下鉄東豊線「栄町」駅よりバス
参照:札幌丘珠空港
北海道の空港での楽しみ方
空港はさまざまな施設や楽しみ方が用意されており、飛行機で旅行する予定がなくとも訪問して楽しめます。空港ごとに異なる楽しみがあるため、ご当地の楽しみを探す道内空港巡りもおすすめです。空港そのものを観光スポットと考えて訪問してみましょう。北海道の空港を楽しむ主な方法を以下で紹介します。
展望デッキ
多くの空港では展望デッキや送迎デッキが設けられており、飛行機が離着陸する様子を観て楽しめます。馴染み深い飛行機や珍しい海外航空会社の飛行機を眺めたり、離着陸を助ける車両や係員を観察したりと楽しめるでしょう。空港周辺の景色も同時に楽しめるため、飛行機が来ていないタイミングでもおすすめです。
雪が多く寒冷な北海道の場合、冬場には展望デッキが閉鎖されるケースもあります。空港の公式サイトや看板などを確認して、利用可能な時期を調べておきましょう。新千歳空港の場合は12月から3月まで閉鎖されています。
グルメ
空港のターミナルビルに設けられているレストランやカフェで食事を楽しめます。美味しい料理が多い北海道では空港内のグルメも種類豊富で、空港や店舗ごとにさまざまなメニューが提供されています。ラーメンや寿司など北海道全域の名物に加えて、帯広の豚丼や釧路のザンギ定食のような地域名物の料理も魅力です。
空港のグルメとして、ボリュームたっぷりな料理だけでなくスイーツや飲み物も外せません。酪農が盛んな北海道ならではの牛乳ソフトクリームや北海道限定のビールなど、さまざまな形で北海道の「食」を楽しめます。
お土産購入
空港内に設けられているショップでさまざまなお土産の購入も可能です。道内メーカーが製造・販売している食品や北海道の工芸品などを購入して、北海道土産としてプレゼントできます。広大な北海道には多くの地域があるため、同じ道内に住んでいる人でもお土産として喜んでもらえるでしょう。
空港ならではのお土産として、飛行機や航空会社などのグッズも選択肢に入れられます。航空自衛隊千歳基地に政府専用機が所属しているため、特に新千歳空港ではさまざまな政府専用機グッズも販売されています。北海道・空港限定のお土産を探してみましょう。
参照:政府専用機 | 首相官邸
展示物の鑑賞
空港内に設けられているギャラリーで、さまざまな展示物を鑑賞してみましょう。空港の歴史や街の風景、アイヌ工芸品や各種写真など多彩なものが展示されています。同じ空港でも時期により展示物が変わる場合もあるため、何度も訪問して違いを楽しみましょう。慌ただしい空港内でもゆったりと落ち着いたひとときを過ごせます。
空港内で展示物を鑑賞する場合、可能であれば手荷物を減らしておきましょう。荷物が多いと移動だけで疲れやすくなるほか、ほかの人の迷惑になるおそれもあります。手荷物を預けたり空港内のコインロッカーにしまったりして、身軽な状態で鑑賞しましょう。
ギャラリーや美術館などでの展示物鑑賞についてはこちらの記事も参考にしてください。
その他
バラエティ豊かな北海道の空港では楽しみ方も多種多彩です。展望デッキやグルメなど以外の楽しみ方の例を紹介します。
・温泉
新千歳空港には全国でも珍しい「空港内の温泉」があります。エステや食事なども利用できるため、温泉だけでも長時間ゆっくりと楽しめるでしょう。
・映画
新千歳空港には映画館が設けられており、さまざまな映画を観て楽しめます。ファーストクラスのような座り心地の「特別席」も用意されています。
・周辺の散策
空港周辺を散策して景色を楽しめます。旭川空港併設の公園で飛行機を展望デッキ以上に近くから観たり、女満別空港で飛行機と一緒にひまわり畑を鑑賞したりと多彩な発見ができます。
まとめ
北海道の空港と空港内での楽しみ方を紹介しました。広大な北海道にはさまざまな空港があり、それぞれ異なる特徴や楽しみを持っています。飛行機に乗るためだけでなく、空港を楽しむ目的でも積極的に訪問してみましょう。
空港には多くの面白さが集まっており、周辺エリアにも地域独特の面白さがあります。空港からさまざまな面白さに触れれば、新しい分野への興味を抱けるかもしれません。飛行機だけでなく、自分の興味関心も空港から広く飛ばしてみてください。