【札幌】A型事業所を辞めた後はどうなる?卒業後の道筋と「続ける選択」の両方を解説

「A型事業所に通ったら、その先はどうなるんだろう?」
そう考えて検索する方の中には、A型に通うこと自体が、自分の人生の天井を下げてしまうのではないかという不安を抱えている方も少なくないと思います。
「A型に通うと一般就労に戻れなくなるのでは」「ずっとA型のままになってしまうのでは」「逆に、長く通うのは『負け』なのか」――こうした問いは、利用を検討している段階の方が必ず通る道です。
この記事では、A型事業所を辞めた後の道筋を、全国統計などの現実的な数字と合わせて解説します。そして同時に、A型に長く通い続けるという選択も、まったく同じくらい正当な選択肢であることをお伝えします。卒業も継続も、どちらを選ぶかはご自身のペースで決めていけることです。
A型事業所の「次のステップ」には複数の道筋がある

A型事業所を「辞めた後」と聞くと、一般就労への移行を真っ先に思い浮かべる方が多いかもしれません。ですが、実際の道筋はもっと多様です。
まずは全体像を整理し、それぞれの選択肢を見ていきましょう。
卒業後の進路は主に4つのパターン
A型事業所を退所した方の進路は、おおむね以下の4つに分かれます。
- 一般就労(障害者雇用枠または一般雇用枠) — 障害特性への配慮を受けながら、または受けずに、一般企業で働く
- 就労移行支援への移行 — 一般就労を本格的に目指すため、2年間の訓練を集中的に受ける
- 就労継続支援B型への移行 — A型での雇用契約形態が体調に合わなかった場合などに、より柔軟な働き方ができるB型へ
- 別事業所のA型への転所 — 仕事内容や環境を変えたい場合に、別のA型事業所へ移る
どの道を選ぶかは、ご本人の体調、生活状況、希望する働き方によって異なります。どれが「正解」というものはありません。ご自身に合った選択をすることが大切です。
全国統計で見るA型→一般就労の移行率
A型から一般就労に移行する方は、全国でどのくらいの割合なのでしょうか。
厚生労働省のデータによると、2022年(令和4年)に就労継続支援A型から一般就労へ移行した人数は4,818人でした。A型利用者全体に対する一般就労への移行割合は、約25%とされています。
参考までに、近年のA型退所者(サービス利用終了者)のうち、一般就労へ移行した割合は以下のように推移しています(厚生労働省「就労系障害福祉サービスにおける経営実態等調査」より)。
- 令和元年度:24.8%
- 令和2年度:21.7%
- 令和3年度:21.4%
つまり、A型を退所した方のおよそ4人に1人が一般就労へ移行しているというのが現状です。
参考までに、就労移行支援(2年間限定で一般就労を目指す福祉サービス)からの移行率は約50%とされており、A型の倍程度です。これは、就労移行支援が一般就労に直接フォーカスしたプログラムであるためで、A型と単純比較するものではありません。
ここで気をつけていただきたいのは、「移行率が高い事業所=良い事業所」とは限らないということです。A型事業所はそもそも「一般就労が困難な状態にある方」を支援する制度であり、長く安定して働き続けることも重要な役割の一つだからです。
「辞めない選択」も同じくらい正当な選択肢
「卒業=成功、継続=失敗」という見方は、A型事業所の制度趣旨に照らすと正確ではありません。
そもそも就労継続支援A型は、一般就労が困難な方が、雇用契約のもとで自分のペースで働き続けられる場所として制度設計されています。長く通い続けることは、制度の本来の使い方の一つです。
体調に波がある方、長時間の通勤や高負荷な働き方が難しい方、福祉的なサポートを受けながら働き続けたい方にとって、A型は「通過点」ではなく「働く場所そのもの」です。
「いずれは一般就労へ」というプレッシャーを感じる必要はありません。ご自身のペースで、続けるか進むかを選ぶことができます。
A型事業所から一般就労への移行を考えるとき、知っておきたいこと

ここからは、A型から一般就労への移行を視野に入れている方に向けて、現実的な情報をお伝えします。「移行を急ぐべき」というメッセージではありません。選択肢として知っておくと、ご自身の判断材料が増えるという位置づけです。
卒業後はどんな職種に就いている人が多いか
厚生労働省の障害者雇用実態調査などを参照すると、障害者雇用枠で働く方の主な業種は以下のような構成になっています。
- 卸売業・小売業 — 全体に占める割合が大きい(精神障害者では約25%との調査も)
- 製造業
- 医療・福祉
- サービス業
- 事務職全般
- 情報通信業・IT関連
注目していただきたいのは、A型事業所で身につけたスキルが、卒業後の選択肢を広げるという点です。
たとえばユーリード札幌福住事業所のように、データ入力・ホームページ作成・WEBデザイン・動画編集・プログラミングなどのIT/デザイン系業務に取り組める事業所では、卒業後にIT関連職や事務職への移行を目指すための実務経験を積めます。前職がIT系で休職・退職を経験された方が、再びIT分野へ戻る道筋としても活用できます。
具体的にどんな職場への移行実績があるかは、見学時に直接お尋ねいただくのが最も確実です。
A型から一般就労まで、どれくらいの期間がかかる?
A型事業所の利用期間に法定上限はありません。就労移行支援が原則2年と定められているのとは異なり、A型は「いつまでに卒業しなければならない」という縛りがありません。
そのため、一般就労へ移行するまでの期間は人によって大きく異なります。数ヶ月で次のステップへ進む方もいれば、数年かけて準備する方もいます。
判断のポイントは以下のような要素です。
- 体調の安定度 — 一般就労の労働強度に耐えられる体調が維持できているか
- スキル習得状況 — 希望する職種に必要な実務スキルが身についているか
- 生活リズム — 安定した通勤・勤務が継続できているか
- 本人の意思 — 「次のステップに進みたい」という気持ちがあるか
「早く卒業すべき」ではなく、準備が整ったタイミングで次へ進むという考え方が現実的です。準備が整わないうちに無理に移行すると、体調を崩して再休職になるリスクもあります。
移行を成功させるためのポイント
一般就労への移行を目指す場合、以下のポイントを押さえておくと、移行後の定着率が高まります。
1. 本人の意思の明確化
「なぜ一般就労に移行したいのか」を自分の言葉で説明できる状態を目指します。経済的自立、キャリアアップ、自己実現など、動機は人それぞれですが、自分の言葉になっていることが重要です。
2. 支援機関との連携
主治医、A型事業所のサービス管理責任者(サビ管)、支援員と、移行のタイミングや方法について継続的に相談します。一人で抱え込まないことが大切です。
3. 公的機関の活用
ハローワークの専門援助窓口、地域障害者職業センター、障害者就業・生活支援センターなどを活用します。求人紹介だけでなく、職場体験(トライアル雇用)や定着支援も受けられます。
4. スキル習得
A型事業所での業務経験は、そのまま履歴書に書ける実務経験になります。特にIT/デザイン系業務に取り組める事業所であれば、専門スキルとしてアピール可能です。
A型事業所に長く通い続ける選択について

ここまで一般就労への移行について説明してきましたが、繰り返しお伝えしたいのは、A型に長く通い続けるという選択も、同じく価値ある選択だということです。
ここでは、長期通所を視野に入れている方への情報をお伝えします。
A型は「卒業しなければいけない場所」ではない
A型事業所の制度趣旨を改めて確認すると、一般就労が困難な状態にある方が、福祉的サポートを受けながら雇用契約に基づいて働ける場と定義されています。
つまり、A型は「一時的に立ち寄って、いずれ卒業すべき場所」ではなく、安定して働き続けられる場所としても機能するように設計されています。
精神障害、発達障害、知的障害、身体障害など、障害特性や生活状況によっては、長期的に福祉的サポートを必要とする方もいらっしゃいます。そうした方にとって、A型は「ずっと通える働く場所」としての価値を持ちます。
「卒業しないと意味がない」というプレッシャーを感じる必要はありません。
事業所から卒業を促されることはあるのか
「A型に長く通っていると、事業所から『そろそろ一般就労を』と促されるのではないか」という不安を持つ方もいらっしゃいます。
結論からお伝えすると、本人の意思に反した「卒業の強要」はありません。
A型事業所では、利用者一人ひとりについて個別支援計画を作成します。この計画は、本人と支援員・サビ管が話し合いながら作成・更新するもので、本人の希望や状況に合わせて柔軟に見直されます。
「一般就労を目指したい」という希望があれば、それに向けた支援が組まれます。「今は安定して通い続けたい」という希望であれば、その方針で支援が組まれます。選択の主体は本人です。
長期的に通い続けることの価値
A型に長く通い続けることには、はっきりとした価値があります。
1. 安定して働き続けるという成果
社会との接続を維持し、生活リズムを保ち、収入を得続けることは、それ自体が大きな成果です。「ずっと働けている」という事実が、本人の自己肯定感を支えます。
2. 厚生年金加入による将来への積立
A型事業所では条件を満たせば社会保険(厚生年金含む)に加入できます。長く通うほど、将来受け取る年金額に反映されます。これは長期通所ならではのメリットです。
3. 福祉的サポートの継続
体調変化への対応、配慮のある業務調整、相談できる支援員の存在など、一般就労では得にくいサポートを継続的に受けられます。
ここに居続けることも、ご本人が選び取る一つの未来です。
失敗・体調変化など一般就労に関する不安への備えについて

一般就労への移行を考える方が抱える最大の不安の一つが、「もし移行してうまくいかなかったらどうなるのか」という問いです。
ここでは、もし移行後にうまくいかなかった場合に、どんな選択肢があるのかを解説します。
一般就労がうまくいかなかった時の選択肢
率直にお伝えすると、一般就労に移行した後、体調や職場の状況によって退職に至るケースはあります。これは決して珍しいことではありません。
その場合の選択肢は複数あります。
- A型事業所の再利用 — 受給者証の手続きを経て、再びA型を利用することは可能です
- B型事業所への移行 — より柔軟な働き方を望む場合の選択肢
- 就労移行支援の利用 — 一定の条件下で再度活用できる場合があります
- 休養期間を経ての再挑戦 — 体調回復を優先する
「A型を一度卒業したら、もう戻れない」というものではありません。片道切符ではないということを知っておくと、移行への心理的ハードルが下がります。
就労定着支援という支援の仕組み
一般就労に移行した後、最初の6ヶ月間は就労定着支援という制度を利用できます。
これは、就職後の職場での悩みや困りごとを相談できるサポートです。具体的には以下のような場面で活用できます。
- 職場でのコミュニケーションの悩み
- 業務内容や働き方への不安
- 体調変化と仕事の両立
- 上司や同僚との関係調整
移行=放り出されるわけではない、というのは重要なポイントです。職場と本人の間に立って調整してくれる支援者がいることで、定着率が大きく上がります。
(出典:厚生労働省「就労定着支援」)
卒業のタイミングは誰がどう判断するのか
「いつ次に進むべきか」「あるいは進まないか」の判断は、複数の関係者の意見を踏まえながら、最終的にはご本人が決めることです。
判断のプロセスには、以下の方々が関わります。
- 本人 — 最も重要な意思決定者
- 主治医 — 医学的観点から働き方の負荷を評価
- A型事業所のサビ管・支援員 — 日々の業務状況や体調変化を把握
- ご家族(本人が望む場合) — 生活面でのサポーター
これらの方々と話し合いながら、自分のペースで「進む・進まない」を決められるのがA型事業所の特徴です。
札幌のA型事業所・ユーリード福住の支援体制とよくある質問

最後に、当事業所「ユーリード札幌福住事業所」(運営:株式会社S&C)での対応と、検討中の方からよく寄せられる質問にお答えします。
ユーリード福住での「次のステップ」サポート
ユーリード福住では、長期的に通所される方も、一般就労への移行を目指す方も、どちらも歓迎しています。
具体的な支援体制は以下の通りです。
実務経験が積める業務内容
データ入力・ホームページ作成・WEBデザイン・動画編集・プログラミングなどのIT/デザイン系業務に取り組めます。これらの経験は、一般就労へ移行する際の実績として活用できます。
また、ユーリード福住では飲食業や事務職など、施設外支援という制度も活用しています。これは、他の法人の事業所に学びを目的として通所し、就労経験を積むことができる仕組みです。
たとえばユーリード福住に通所しているAさんは、将来事務の仕事をしたいという希望があり、所属事業所からユーリード福住へ通って事務補助の業務を担当しています。Aさんによれば、施設外支援の良さは「事業所内で学んだことを別の現場でも活かせる」点にあるそうです。さらに、両方の事業所で得た情報や知見をお互いの現場に還元できる相互作用も生まれているとのこと。
「事務スキルを実践の中で高められるので、施設外支援は一般就労への良い橋渡しになっています」とAさんは話しています。このように、ユーリード福住では一人ひとりの目標に合わせた多様な経験の場をご用意しています。
支援機関との連携
ハローワーク、地域障害者職業センター、医療機関と連携しながら、利用者一人ひとりの状況に合わせた支援を行っています。
サビ管・支援員によるキャリア相談
個別支援計画に基づき、本人の希望に沿った相談ができます。「一般就労を目指したい」「今は安定して通い続けたい」、どちらの希望にも対応します。
長期通所も大切にする姿勢
卒業を急がせることはありません。本人のペースを尊重します。
よくある質問(検討中の方向け)
Q. A型に通うと一般就労に戻れなくなりますか?
A. そんなことはありません。全国統計では、A型退所者の約4人に1人が一般就労へ移行しています。スキルや実務経験を積むことで、移行への準備が整います。
Q. A型は何年通えますか?
A. 法定上限はありません。受給者証の更新は必要ですが、本人の状況に応じて長期通所が可能です。
Q. 卒業を事業所から促されることはありますか?
A. 本人の意思に反した卒業の強要はありません。個別支援計画は本人との話し合いで決められます。
Q. 一般就労が失敗したらまたA型に戻れますか?
A. 手続きを経て、再度A型を利用することは可能です。「片道切符」ではありません。
よくある質問(進路選択について)
Q. A型から就労移行支援に移れますか?
A. 可能です。一般就労を本格的に目指す段階で、就労移行支援の2年間プログラムを活用する選択肢があります。
Q. 卒業者の進路にはどんなパターンがありますか?
A. 一般就労(障害者雇用枠/一般枠)、就労移行支援、B型事業所への移行、別事業所への転所など複数のパターンがあります。
Q. 卒業のタイミングは自分で決めていいのですか?
A. はい。本人の意思が最優先です。主治医や支援員と相談しながら、ご自身のペースで決められます。
A型事業所の卒業後は複数の選択肢がある!札幌・ユーリード福住ならサポート多し

A型事業所を辞めた後の進路は、一般就労、就労移行支援、B型、別事業所への転所など、複数の選択肢があります。全国統計では、A型退所者の約4人に1人が一般就労へ移行しています。
同時に、A型に長く通い続けるという選択も、まったく同等に価値ある選択です。安定して働き続けること、社会保険による将来への積立、福祉的サポートの継続は、長期通所ならではのメリットです。
卒業を急ぐ必要も、留まり続けることを諦める必要もありません。ご自身のペースで、続けるか進むかを選んでいけるのがA型事業所の特徴です。
ユーリード札幌福住事業所では、一般就労への移行を目指す方も、長期的に通所される方も、それぞれの希望に沿った支援を行っています。
「自分に合うかどうか、まず見てみたい」という段階でも見学を歓迎しております。お電話またはお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
ユーリード札幌福住事業所 電話:011-600-6577(平日 9:00〜17:00) 札幌市豊平区月寒中央通11丁目2-5 マンションパスチャー 1F 地下鉄東豊線「福住駅」1番出口から徒歩4分
※記事内の統計データは以下を参照しています:
- 厚生労働省「就労系障害福祉サービスにおける経営実態等調査」
- 厚生労働省「社会保障審議会障害者部会 就労継続支援A型の状況について」
- 厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査結果報告書」 ※統計値は年度により変動します。最新情報は厚生労働省サイトをご確認ください。
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