今年は浴衣を着たい!浴衣豆知識と札幌近郊の夏イベントまとめ

公開日:2024/06/07
今年は浴衣を着たい!浴衣豆知識と札幌近郊の夏イベントまとめ

今年の夏こそ、今までずっと憧れだった浴衣を着てみたいという人へ。でも、いざ浴衣を買って着ようと思っても「浴衣ってそもそも着物とどう違うの?」「何月から何月まで着ていいの?」「どうやって着るの?衿はどっちが上?」「帯はどうやって結ぶの?」などといった疑問が次から次へと湧いてきて結局浴衣にチャレンジするのを諦めてしまっていませんか?
この記事では、これらの疑問が少しでも解決するように浴衣に関する豆知識を調査し、分かりやすくお伝えします。浴衣についての疑問が解決した後は、浴衣で行きたい札幌近郊の夏イベントをまとめてみましたので併せてご覧ください。

浴衣はそもそもいつ着るのが正解?着物との違いも解説

浴衣とはそもそも何なのか、着物とどう違うのか、何月から何月まで着るのが正解なのか、浴衣について知っておくと役立つことを解説します。

浴衣とは?

浴衣の語源は、湯帷子(ゆかたびら)という入浴着で、夏に着る木綿の単衣(「ひとえ」と読みます。裏地が無く、生地が1枚であるという意味です。)を指します。浴衣には、旅館に置いてある寝巻としての浴衣と夏祭りなどに着る洒落着としての浴衣の2種類ありますが、この記事では後者の浴衣について解説します。浴衣は夏の暑い時に着るため、今では木綿だけではなく麻やポリエステルなどの布でも作られます。これらの素材は汗をよく吸ってくれるので、暑い夏でもさらさらと快適に過ごすことができます。

浴衣と着物の違い

浴衣と着物は、形は一緒ですが使われている生地が違います。浴衣は木綿・麻・ポリエステルなどでできているのに対し、着物は絹でできているものが多いです。
そして着物は中に肌襦袢と長襦袢を着ますが、浴衣は下着の上に直接着ます。よって、浴衣を着る時は着物のように半衿が出ることはありません。着物に合わせる名古屋帯を締める時に使う帯揚げ・帯締めも、浴衣を着る時には必要ありません。履物にも違いがあり、着物の場合は足袋に草履を合わせますが、浴衣の場合は裸足に下駄です。浴衣の方が、いろいろな面で身軽だということが分かります。
また、着物にはいろいろな格がありフォーマルな場面で着ることも多いですが、それに対して浴衣はカジュアルな装いであり、式典や高級レストランなどの公的な場には着て行くことができません。

ただ、近年では、浴衣の下に長襦袢を着て半衿を出し、夏着物のように着るという着方をする大人の女性も多くなってきました。若い女性のイメージがある浴衣を着るのはちょっと恥ずかしい、という大人の女性でも、夏着物風に着れば浴衣を上品に楽しめるだけでなく、食事会や観劇など浴衣では行きにくいところへも行けておすすめです。

浴衣はいつ着る?

浴衣は何月から何月までに着なければいけないというルールはありませんが、一般的には6月~9月の暑い時に着ます。しかし札幌では、6月と9月は少し寒い時もありますよね。浴衣は生地が薄いので、周りの人からの見た目にも寒々しく感じてしまうかも。寒そうであれば浴衣を着るのをやめるという判断も必要かもしれません。

浴衣の衿はどっちが上?絶対に忘れない覚え方はこれ!

浴衣を着ようと思ったときに、浴衣の衿が、右と左どちらが上だか分からなくなってしまうことはありませんか?ここでは浴衣を着る時の正しい衿の合わせ方について解説します。

「左前」は縁起が悪い

浴衣を着る時に、「左前になっているから縁起が悪い!」と言われる場合があることを知っていますか?「左前」というのは、自分から見て右側の身頃が左側の身頃の上になっているということ。縁起が悪いというのは、亡くなった人に着せる死装束は「左前」にして着せるため、死装束と同じ「左前」は縁起が悪いということなのです。このような理由から、「左前」は絶対に避けた方が良いです。

「右前」が正しい

正しい着方は、「右前」です。「前」と言っても右が前に来るという意味ではなく、この「前」は「手前」の意味の「前」なので、右側の身頃が手前、左側の身頃が上に来るのが正しい着方となります。「前」という言葉の解釈の違いで、右が上に来ると間違って理解してしまう人が多そうですね。

右手が入るように

「右前」が正しいと言っても、言葉が非常にややこしいため、いざ浴衣を着る時になるとどっちの衿が上だったか分からなくなる場合もあるでしょう。そんな時のためにおすすめしたいのが、「右手が懐に入るように」着るという覚え方です。この言葉を一つだけ覚えておけば、自然と左側の身頃が上に来るので間違うことはありません。

男性の浴衣の場合も「右前」が正解!

洋服においては、男物と女物とではボタンのかけ方が逆になっているため、浴衣や着物の場合でも衿の合わせ方が逆になるのかと思われることがありますが、和服の場合は男女とも衿合わせは「右前」が正解です。男性が浴衣を着る時も「右手が入るように」の言葉を忘れないようにしましょう。

帯結びの種類を解説!浴衣初心者にもおすすめなのはどれ?

浴衣に合う帯は半幅帯(女性用)や角帯(男性用)という帯です。半幅帯や角帯を使った帯結びの種類はたくさんあります。ここでは、浴衣初心者の人でも簡単に結べておしゃれに見える帯結びについて紹介します。

文庫結び(女性向き)

文庫結びは半幅帯を使った基本の結び方で、リボン(蝶結び)とも呼ばれます。一人でも簡単に結べるので、まずはこれを覚えておきましょう。

※半幅帯の結び方(文庫結び)/ やまと YAMATOより引用

リボン返し(女性向き)

リボン返しは簡単にできるだけでなく、リボン結びの結び目を上から垂らす帯で隠せるのでリボン結びに自信が無い人にもおすすめです。リバーシブルの帯だと表を出したり裏を出したりといろいろアレンジもできますよ。

※半幅帯の結び方(リボン返し)/ やまと YAMATOより引用

貝ノ口(男性におすすめ)

貝ノ口は男性の浴衣に合う帯結びで、最も基本的なものです。折り目が二つ重なっているのでその様子が二枚貝の口のように見えます。このことから「貝ノ口」と呼ばれるようになったそうです。型崩れしにくいのも魅力の一つです。

※【角帯の結び方】基本中の基本「貝ノ口」【男着物やメンズ浴衣の着付け】Tying kimono obiより引用

浴衣にぴったり!札幌近郊の夏イベントに行ってみよう

夏は花火大会やお祭りなど、浴衣姿がぴったりのイベントがたくさんあります。札幌近郊でもそういったイベントが多数開催されているため、積極的に出かけてみましょう。浴衣で出かければきっと素敵な夏の思い出が作れることでしょう。

北海道神宮祭

2024年6月14日(金)~16日(日)(毎年、曜日に関係なく6月14日~16日に開催)
北海道神宮祭は別名「札幌まつり」とも呼ばれる、札幌市民にとっては馴染みの深いお祭りです。神輿と山車が北海道神宮を出発して市内を練り歩く様子は、見るだけでワクワクします。北海道神宮や中島公園内には多くの屋台が立ち並び、お祭りムードを盛り上げてくれます。このお祭りでは浴衣姿の人を毎年多く見かけるため、浴衣デビューにも適しています。

参照:北海道神宮例祭(札幌まつり) | イベント一覧 | イベント | ようこそさっぽろ (sapporo.travel)

真駒内花火大会

2024年7月6日(土)
真駒内セキスイハイムスタジアムで開催される真駒内花火大会は、今年で第12回を数えます。2万2千発もの花火が音楽や照明とミックスされ、その美しさは圧巻のひと言。ただし、花火を観るにはチケットが必要です。浴衣で出かけるにはぴったりのイベントなので、売り切れる前にチケットを早めに手に入れましょう。

参照:北海道真駒内花火大会 2024 (makomanai-hanabi.com)

職人工房たきの花火2024

2024年7月13日(土)
滝野すずらん丘陵公園で開催される職人工房たきの花火2024は、音楽とシンクロした花火が夜空を彩り、その美しさを心ゆくまで堪能できる花火大会です。ステージイベントやダンスコンテストなどの催し物もあり、花火の後はそのままオートリゾート滝野でキャンプもできます。花火を観るにはチケットが必要なので忘れずに手に入れましょう。

参照:職人工房たきの花火2024 | 花火 | 札幌市 | 滝野すずらん丘陵公園 (takinohanabi.com)

道新・UHB花火大会(豊平川花火大会)

2024年7月26日(金)
豊平川から打ち上げられる花火が約4,000発も楽しめる道新・UHB花火大会(豊平川花火大会)は、今年65回目を迎えます。3部構成のプログラムが特徴的で、飽きずに楽しめるのが嬉しいところ。また、こちらの花火大会はチケットが必要なく、無料で観ることができます。そのかわり非常に混雑するため、地下鉄を利用する際は計画的に行動するようにしましょう。

参照:豊平川花火大会(道新・UHB花火大会)|イベント|【公式】北海道の観光・旅行情報サイト HOKKAIDO LOVE! (visit-hokkaido.jp)

2024さっぽろ夏まつり

2024年7月19日(金)~8月16日(金)
さっぽろ夏まつりでは、4つの行事が開催されます。

  1. 福祉協賛さっぽろ大通ビアガーデン→7月19日(金)~8月14日(水)
  2. 北海盆踊り→8月11日(日)~16日(金)
  3. すすきの祭り→8月1日(木)~3日(土)
  4. 狸まつり→7月19日(金)~8月16日(金)

屋外で飲んだり、盆踊りをしたりと、浴衣が似合うイベントが多く、わいわい盛り上がるのが好きな人にぴったりです。浴衣を着た人同士で集まって、ビール片手に乾杯!というのも楽しいですね。

参照:さっぽろ夏まつり|お知らせ (sapporo.travel)

えべつ花火

2024年7月20日(土)
江別角山にあるえべつ角山パークランドの近くで開催されるえべつ花火は、今年8回目を迎える花火大会です。小さな花火ながら至近距離で観ることができるので、花火の音も全身で感じられて迫力満点です。この花火大会はチケットが必要なので、ぜひチケットを手に入れて会場で美しい花火を観ましょう。

参照:えべつ花火 (ebetsu-hanabi.com)

おたる潮(うしお)まつり

2024年7月26日(金)~28日(日)
小樽で開催されるおたる潮(うしお)祭りは、今年で58回目を迎えるお祭りで、札幌からも多くの人が遊びに出かけます。例年だと最終日に神輿パレードや花火大会も行われ、大いに盛り上がります。浴衣姿の人も多いので、浴衣初心者が夏を楽しむにはぴったりのイベントです。

参照:おたる潮まつり公式サイト (ushiomatsuri.net)

小樽堺町ゆかた風鈴まつり

2024年8月3日(土)・4日(日)
小樽堺町ゆかた風鈴まつりは、その名の通り浴衣をテーマにしたお祭りで、2日間にわたり開催されます。ゆかたコンテストやゆかたdeビアガーデンをはじめ、浴衣で参加すると楽しくてお得な企画ばかり。ガラスでできた風鈴の音を聞きながら小樽の街並みを浴衣姿で歩いて、小樽ならではの夏のひと時を過ごしてみませんか。

参照:ゆかた風鈴まつり | 小樽堺町通り商店街 (otaru-sakaimachi.com)

北海道芸術花火(旧北海道モエレ沼芸術花火)

2024年9月7日(土)
モエレ沼公園で開催される北海道芸術花火は、今年12回目を迎える花火大会で、今年から名称が替わっています。北海道芸術花火の見どころは、花火が音楽のリズム・曲調に合わせて変化するなどの高度な技術による演出です。ただ、この花火大会は9月なので、浴衣を着るには少し寒いことも考えられます。花火を観るにはチケットが必要です。

参照:北海道芸術花火2024|9月7日開催|札幌市|モエレ沼公園 (moere.jp)

今年こそ浴衣を諦めない!まずは着ることから始めてみては

浴衣についてお伝えしてきました。いざ浴衣デビューをしようと思っても、着付けや帯結びが不安でなかなか一歩が踏み出せずにいるという人も多いはず。
そんな時は、まず家の中で動画を見ながら浴衣を着てみることをおすすめします。何度も着ているうちに、なんとなくうまくいった時と失敗した時の差が分かるようになります。そして、「今回はここがうまくいかなかったから次に着るときはこんな感じで工夫してみよう」などと思えるようになり、どんどん浴衣を着るのが上手になっていきます。浴衣を着て外に出るのは緊張しますが、そこは「慣れ」です。
今年こそはぜひ浴衣を着て、札幌近郊の夏イベントに出かけてみてください。

夏の記事は他にもあります。夏をもっと楽しみたい方はこちらのまとめ記事もぜひ参考にしてみてください。