障害者手帳を取ると受けられる支援って?割引もチェック

公開日:2025/02/21
障害者手帳を取ると受けられる支援って?割引もチェック

障害者手帳を取ると、様々な支援が受けられることを知っていますか?この記事では、その支援の内容や、札幌でお出かけする時に受けられる割引の内容についてご紹介していきます。

障害者手帳があると受けられる支援って?内容をチェック!

障害者手帳があると受けられる支援にはどんなものがあるのでしょうか。一つずつ紹介していきます。
※障害者手帳の申請や更新については下記の記事で詳しく解説しています。
札幌市で障害者手帳の申請・更新に必要なものは?持ち物を解説!

税の控除などの支援

障害者手帳を持っていることで税の控除などの支援が受けられます。例えば所得税や住民税・相続税の控除(障害者控除と呼ばれます)、自動車税などの減免などがそれにあたります。障害者控除では、障害者の区分が「特別障害者」「障害者」の2つあり、自分または配偶者・扶養家族が特別障害者に該当する場合はより多くの控除が受けられます。特別障害者とは、重度の知的障害者や障害の程度が1級または2級の人などのことを指します。

就職の場面での支援

障害者手帳を持っていると、就職をするときに新たな選択肢を考慮に入れることができます。その選択肢とは、「障害者雇用」です。
「障害者雇用」とは、企業における障害者手帳を持っている人向けの採用のことです。「障害者雇用」では、障害に関して企業とその人の相互理解を図り、障害に配慮してもらいながらその人らしく働けるというメリットがあります。
また、札幌市では障害者のための就労支援サービスも充実しており、就職について相談したりセミナーを受けたりと就職に役立つ支援を自由に受けることができます。就労継続支援A型やB型もその一部です。こういったサービスの中には障害者手帳を持っていなくても受けられるものもありますが、障害者手帳を持っていることで話がスムーズに進むこともあります。

医療に関する支援

障害者にとって、医療費は生活費の中でかなり大きい割合を占めるもの。そのため、自治体による助成が充実しています。例えば、精神通院医療、更生医療、育成医療の3つに分かれる「自立支援医療」は、医療費の一部を公費負担するという制度で、利用者本人は医療費の1割の負担で済みます(自己負担額は上限有り)。ちなみに精神疾患のある方が精神通院医療としてこの「自立支援医療」の制度を利用する場合、受給者証を申請する際に障害者手帳は必要ありません。
他に「重度心身障がい者医療費助成」もあり、こちらは心身に重い障害を持っている人に向けた助成です。重度心身障がい者医療費助成のことが気になる方は詳細を札幌市のホームページでチェックしてみてください。
重度心身障がい者医療費助成/札幌市 (city.sapporo.jp)

各種料金の割引

障害者手帳を取ると、いろいろな場面で割引サービスを受けられるのが嬉しいところ。例えば携帯電話の基本料金の割引や、公共交通機関(鉄道・バス・飛行機など)の割引、動物園・美術館・博物館などの入場料の割引、駐車場料金の割引、NHK受信料の割引と、数えたらきりがないほどです。

次からはさらに具体的に、障害者手帳を持っていると受けられる様々な割引サービスの詳細についてお伝えします!

障害者手帳を取ると受けられる嬉しい割引サービスはこれ!

ここでは、もっと具体的に、障害者手帳を持っているとどんな割引サービスが受けられるのかについて調査したことをお伝えしていきます。※2025年2月時点での情報です。

携帯電話料金の割引

ドコモのハーティ割引では、データを無制限で使えるプラン(eximo)が月額料金7,315円のところ5,808円に安くなるなどの割引があります。

参照:割引内容 | ハーティ割引 | 料金・割引 | NTTドコモ (docomo.ne.jp)

auのスマイルハート割引では、基本料が187円~440円安くなるなどの割引があります。

参照:スマイルハート割引 | 料金・割引:スマートフォン・携帯電話 | au

ソフトバンクのハートフレンド割引では、月額料金が一律1,870円安くなるなどの割引があります。

参照:ハートフレンド割引(スマ放題/スマ放題ライト) | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク (softbank.jp)

公共交通機関の運賃の割引

割引について解説する前に、札幌市の助成について紹介します。
札幌市では、障害者に対し交通費の一部を助成する「障がい者交通助成」という制度があります。市内のバス・地下鉄・市電に無料で乗れる「福祉乗車証」(身体障害1、2級、知的障害A、精神障害1、2級の人が対象)や、「記名サピカへのチャージ」(精神障害3級の人が対象。年間最大助成額は52,000円)など、あると便利なものばかりです。詳しくは札幌市のホームページをご覧ください。
障がい者交通費助成/札幌市 (city.sapporo.jp)

●札幌市内のバス・地下鉄・市電の運賃の割引
札幌市の場合、障害者手帳を持っていると、助成の他に割引も受けられます。札幌市内のバス・地下鉄・市電に、5割引の運賃※で乗ることができます。介護者と一緒に乗る場合、介護者の運賃も5割引※になります。
※精神障害保健福祉手帳を持っている人とその介護者の運賃が5割引になるのはばんけいバス・地下鉄・市電のみ。第2種の介護者(身体・療育)の運賃が5割引になるのはじょうてつバス・ばんけいバス・地下鉄・市電のみ。

参照:交通機関の利用/札幌市 (city.sapporo.jp)

●JR旅客運賃割引
JRの運賃も安くなります。ただし、割引を受けられるのは身体障害者手帳または療育手帳を持っている人とその介護者(特定の場合)のみです。精神障害保健福祉手帳を持っていてもJRの運賃は安くならないという点に注意してください。
運賃が5割引になるので、ちょっと遠くへ出かける時などでも助けになります。ただし、割引されないケースも中にはあるので、詳しくはJRの各駅で問い合わせるかJRのホームページをご覧ください。
障害者割引制度のご案内:JR北海道 (jrhokkaido.co.jp)

●航空旅客運賃割引
障害者手帳を持っていると、航空運賃の割引も受けられます。例えばエア・ドゥの場合、航空券を予約すると、その運賃の種類によっては予約便の変更が不可能な場合もあります。
しかし、障害者割引で航空券を購入すると普通運賃の約3~4割引でチケットが手に入る上に同じ名義・区間なら予約便の変更も可能です。
ただし、航空会社によって適用条件などが違う場合があるので、詳しくは利用する航空会社に問い合わせてみてください。

参照:障がい者割引運賃/適用条件 | 運賃一覧 | 運賃 | 旅行の計画 | 北海道発着の飛行機予約・空席照会|AIRDO(エア・ドゥ)

札幌にある動物園・美術館・博物館などの入場料の割引

●円山動物園
障害者手帳を持っている人は入園料が無料になります。介護の人も1名(重度の場合は2名)まで無料です。

参照:入園料について/札幌市円山動物園 (city.sapporo.jp)

●札幌シネマフロンティア
障害者手帳を提示することで映画の料金が1,000円になります。付き添いの人2名まで同じ料金です。

参照:札幌シネマフロンティア | 料金案内 (cinemafrontier.net)

●ユナイテッドシネマ札幌
障害者手帳の提示で映画の料金が1,000円になります。付き添いの人1名まで同じ料金です。

参照:入場料金 – ユナイテッドシネマ札幌 | サッポロファクトリー1条館 (unitedcinemas.jp)

●AOAO SAPPORO
障害者手帳を持っている人とその同伴者(1名)は入場料が半額になります。

参照:TICKET – AOAO SAPPORO | 生命のワンダー 〜みえないものがみえてくる〜 (aoao-sapporo.blue)

●北海道立近代美術館
障害者手帳を持っている人とその介護者(1名)は、無料で観覧することが可能です。

参照:開館時間・休館日・観覧料 | 北海道立近代美術館 (hokkaido.lg.jp)

●北海道博物館
入館の際に障害者手帳を提示すると料金が無料になります。付き添いの人1名の料金も無料です。

参照:利用案内 | 北海道博物館 (hokkaido.lg.jp)

●羊ヶ丘展望台
障害者手帳を持っていると入場料が無料になります。付き添いの人は通常料金です。

参照:料金・営業案内 | さっぽろ羊ヶ丘展望台公式WEBサイト (hitsujigaoka.jp)

●市立体育館、市立スケート場、市立屋内温水プール
障害者手帳を提示すれば使用料が無料になります。

●円山総合運動場、宮の沢屋内競技場、厚別公園競技場、真駒内セキスイハイムスタジアム、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ、北海きたえーる
障害者手帳を提示すれば使用料が無料になります。

参照:市内の障がい者スポーツ関係施設/札幌市 (city.sapporo.jp)

●さっぽろテレビ塔展望台
障害者手帳を提示すれば入場料が大人500円、小中学生は250円になります。介護者(1名)は一般料金より半額になります。

参照:展望台入場料金・営業時間 | さっぽろテレビ塔 (tv-tower.co.jp)

このように、障害者手帳を持っていると受けられる割引サービスはたくさんあります。ご紹介しきれなかったものもこの他にまだまだあるので、障害者手帳を持っている人やこれから取得する予定の人は、自分が利用する予定のサービスに障害者割引がないかどうか、こまめにチェックすることをおすすめします。

障害者手帳をうまく活用して生き生きとした暮らしをしよう

障害者手帳があると受けられる支援について解説してきました。税の控除や医療に関する支援、各種割引など、様々な場面で支援が受けられることが分かりました。障害者手帳があることで経済的負担が減ったり、お出かけが楽しくなったりしたら心身の健康にもきっと良い効果があるはず。障害者手帳をうまく活用して、生き生きとした楽しい毎日を過ごすことを目指したいですね。