A型事業所に通い始めて間もない頃や、新しい作業に入ったばかりの時期には、「こんなときどうすればいいんだろう?」と戸惑う場面が誰にでもあるのではないでしょうか。作業そのものよりも、職員や周りの人への声のかけ方や聞き直し方で悩む方もいらっしゃいます。

この記事では、A型事業所への通い始めの時期にぶつかりやすい3つの“あるある”と、その対処のヒントをまとめました。どれも特別な技術がなくても試せる工夫です。そしてこれは、将来一般就労で働く場合でも役立ちます。
最後に、札幌のA型事業所・ユーリード福住の紹介もあります。

お悩み①:職員が忙しそうに見えて話しかけづらい

「今、話しかけていいのか」で迷ったら

パソコンに向かっている職員、電話中の職員、ほかの利用者さんと打ち合わせをしている職員。そうした姿を見ると、「今は声をかけないほうがいいかな」と考えてしまい、手が止まったまま時間が過ぎることもありますよね。

そんなときは、「質問するかどうか」ではなく「いつ、どの方法で伝えるか」を考えてみる、という見方もあります。質問すること自体は作業に必要なことなので、迷っているのは伝え方のほうだと分けて考えると、次にどうすべきかが見えてきます。

声をかける前に、聞きたいことを短くまとめておく

職員に話しかける前に、聞きたいことを一文にまとめておくと、短い時間で伝えられます。「〇〇の入力で、この項目をどう扱えばいいのか確認したいです」のように、作業の名前と困っている点をセットにするのがコツです。職員が手を離せない様子なら、「あとで伺ってもいいですか」と一言添えるだけでも、お互いに待つ時間の見通しが立ちます。

状況に合わせた3つの伝え方

伝え方には、たとえば次の3つがあります。

  • 作業の合間や移動のタイミングを見計らって声をかける方法です。一区切りついたときや、職員が席を立ったときなど、手が空いた瞬間が目安になります。
  • 手を挙げて合図をする方法もあります。声を出さずに「聞きたいことがあります」と伝えられるので、話し中の職員の邪魔をせずにすみます。
  • 口頭でうまく説明できないときは、要点を一行のメモに書いて手渡すこともできます。

どの方法が合うかは、お仕事や相手の状況によって変わります。ここで挙げたのは、一般的な工夫の例です。

お悩み②:教わった直後に作業手順を忘れてしまった

手順が思い出せなくなったとき

教わったときは分かったつもりでも、いざ一人で作業を始めると最初の一歩が踏み出せない、というのも職場ではありがちなことです。特に新しい作業に入ったばかりの時期には、そんな経験に心当たりのある方もいらっしゃるでしょう。一度にたくさんの説明を受けると、頭の中で整理しきれず、手順の一部が抜け落ちてしまうのは自然なことです。

ここで大事なのは、忘れたこと自体よりも、そのあとの動き方です。「聞き直すのは恥ずかしい」と感じて自分の判断で進めると、あとからミスが見つかり、やり直しに余計な時間がかかってしまいます。

早い段階で、素直に聞き直す

聞き直すことに抵抗があるときは、確認も仕事の一部だと考えてみると、肩の力が抜けるかもしれません。正確に仕上げるためには、作業に慣れた方も、必要に応じて手順を確かめ直すものです。

分からないところをそのままにして長い時間が過ぎるより、手が止まった時点で早めに職員へ確認する方が後々自分のためになります。たとえば、次のように伝えられます。

「先ほど伺った〇〇の手順をもう一度確認させていただけますか?」

この言い方なら、どの手順まで聞いたのかが職員に伝わります。「ここから説明すればいい」と職員が分かるので、最初から全部を聞き直すより、短い時間ですむはずです。

聞き直した内容は、自分の言葉で残す

聞き直した手順は、その場でメモしておくと、次に同じ場面になったときの助けになります。きれいにまとめなくても、箇条書きの走り書きで十分です。

たとえば札幌のA型事業所・ユーリード福住のお仕事のひとつであるネット販売代行では、各種ECサイトへの商品登録、在庫管理、受注や顧客対応全般を代行しています。このように作業の種類が多いお仕事では、手順の順番を自分なりのメモにしておく意味が大きくなります。
デザイン(名刺・チラシ・web・DTP)や動画編集のように、複数の操作を順番に重ねて仕上げるお仕事でも同じで、どの操作をどの順番で行ったかを書いておくと、あとで作業を再開するときの道しるべになります。

お悩み③:何が分からないのか自分でも整理できていない

「分からない」の中身を、事実に分けてみる

「何が分からないのかが、自分でも分からない」。そんな状態になると、漠然とした不安が先に立って、質問が言葉にならず、動けなくなってしまうこともあるでしょう。

そんなときは、気持ちではなく事実を材料にする方法があります。次の3つの問いに答えるだけでも、状況の整理が進みます。

  • どこで作業の手が止まったか
  • どの画面や、どの項目で迷ったか
  • 直前まで、何をしていたか

画面を見せながら共有する

言葉でうまく説明できなくても、実際の画面や作業中のファイルを職員に見せながら「ここで止まりました」と伝えれば、状況は伝わります。パソコンを使うお仕事なら、画面を見せながら共有する方法も使えます。

定期的な面談という場もある

札幌のA型事業所・ユーリード福住では、月に1度の職員との面談があり、希望すれば、それ以外の日にも面談を受けられます。日々の作業中には言いにくいことや、「何となくうまくいかない」という感覚も、面談という別の場なら話せます。

面談で話すときには、手が止まった場所を一行ずつ書き溜めたメモが役に立ちます。「いつ、どの作業の、どこで止まったか」が並んでいれば、思い出す手間が省けて、相談の材料にもなります。

どの“あるある”にも使える、伝え方の型

3つのお悩みには、共通して使える伝え方の型があります。順番は次のとおりです。

  1. 今していた作業を伝える
  2. 止まった場所や迷った点を伝える
  3. どうしたいか(聞き直したい、確認したい、少し整理したい)を伝える

この型を使うと、たとえば「データを入力していて、この項目で止まりました。手順を確認させていただけますか」のように、3つの要素がそろった伝え方になります。型を持っておくと、緊張して頭が真っ白になったときも、言葉が出やすくなるのではないでしょうか。

質問の仕方、どうする?A型事業所の見学で聞いてみたいこと

ここまでの3つのお悩みを踏まえて、見学のときに次のようなことを聞いてみると、自分に合うかどうかを考える手がかりになります。

  • 作業中に質問したいとき、どのように声をかければいいか
  • 手順を忘れたとき、聞き直してもいいか、メモを取ってもいいか
  • 自分が関心のあるお仕事(施設外就労を含む)は、どのような手順で進み、質問や相談はどのように行うか
  • 面談では、どんなことを相談できるか

ユーリード福住の見学前には、必要なパソコン操作についてもチェック

見学の前に知っておきたい点として、利用者さんにとって最低限必要なパソコン操作もお伝えしておきます。たとえばユーリード福住では、インターネットで検索ができること、フォルダやファイルの扱いなどパソコン用語がひととおり分かること、Word・Excelの基本操作ができることを働き始める時の目安にしています。
パソコン作業が苦手な方には、比較的かんたんな操作でできるネット販売代行や、市場調査レポートの作成(必要な情報を集めて調べ、レポートの形にまとめる業務)をご案内しています。ご自身の状況は、見学のときにお聞かせいただければと思います。

パソコンが苦手でA型事業所で働けるか不安な方には、
【札幌】パソコンが苦手でもA型事業所で働ける?始めやすいお仕事と、必要な操作の目安
の記事もおすすめです。

ユーリード福住を見学するとき知っておきたいこと

ユーリード福住では、利用者さんが事業所と雇用契約を結んで働いています。作業の悩みを相談しやすいかどうかとあわせて、働く条件も、見学のときにご自身の状況と照らし合わせて確かめられます。

見学は、利用者さんが実際に作業している9:30〜15:00の作業時間に行っていて、所要時間は1時間弱です。ご家族や支援者の方の同席も可能です。事業所は、地下鉄東豊線「福住駅1番出口」から歩いて4分のところにあります。お電話は平日9:00〜17:00に受け付けていて、番号は011-600-6577です。お問い合わせフォームからも連絡できます。

どのお仕事を担当できるか、どのような条件で働くかは、お一人おひとりの状況を伺ったうえで確認します。相談することと、求人への応募や利用の申し込みは別のことなので、まずは話を聞いてみたいという段階でもお問い合わせいただけます。

ユーリード福住の見学から採用までの流れについては、
【札幌】ユーリード福住の見学から体験、雇用契約までの流れ|A型事業所を探している方へ
の記事で詳しくお伝えしています。

A型事業所で作業中分からないことをうまく質問できるようになるために

職員に話しかけるタイミング、聞き直し方、うまく言葉にできないときの見せ方。どれも、通い始めの時期に迷うことのある場面です。それでも、慣れと工夫を重ねるうちに、楽になっていくと思います。

困ったときは一人で抱え込まず、職員に確認しながら、少しずつ慣れていく進め方もあります。見学では、実際の作業の様子を見ながら、職員への質問の仕方もお尋ねいただけます。