「障害者手帳を持っていないから、就労継続支援A型事業所は利用できない」
そう思って、調べるのをやめてしまった方もいらっしゃるかもしれません。しかし、A型事業所を利用するために必要なのは、障害者手帳ではありません。
この記事では、A型事業所の利用に必要な「障害福祉サービス受給者証」とは何なのか、手帳とはどう違うのか、そしてどのように申請するのかをまとめました。診断名がはっきりしない場合についても触れています。

A型事業所の利用に必要なのは障害者手帳ではなく「受給者証」です

障害者手帳と障害福祉サービス受給者証は別のものです

まず整理しておきたいのが、この2つはまったく別の書類だということです。
障害者手帳は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類があり、障がいがあることを証明するものです。税の控除や公共交通機関の割引など、さまざまな場面で使われます。
一方、障害福祉サービス受給者証は、障害福祉サービスを利用するために交付されるものです。就労継続支援A型は障害福祉サービスのひとつですので、利用にあたって必要になるのはこちらになります。
手帳を持っていると受給者証の申請がしやすくなる面はありますが、手帳がなければ受給者証を受け取れない、というわけではありません。

手帳がなくても利用できる場合があります

受給者証の申請にあたって、障害者手帳は必須の書類とはされていません。手帳をお持ちでない場合は、医師の診断書や意見書などをもとに判断されることになります。
つまり、「手帳がないから無理だ」と最初からあきらめる必要はない、ということです。ただし、必ず利用できるとお約束できるものではありません。最終的に判断するのはお住まいの自治体ですので、まずは相談してみるところからになるかと思います。

A型事業所の利用に必要な受給者証はどのように申請するのでしょうか

窓口はお住まいの区の保健福祉課です

札幌市の場合、申請の窓口はお住まいの区の区役所にある保健福祉課です。中央区にお住まいなら中央区役所、豊平区にお住まいなら豊平区役所、という形になります。
窓口では「就労継続支援A型を利用したいので、障害福祉サービスの申請をしたい」とお伝えいただければ、必要な手続きを案内してもらえます。

手帳がない場合は医師の診断書や意見書が必要になります

手帳をお持ちでない場合、支援が必要な状況にあることを示す書類として、医師の診断書や意見書を求められることが一般的です。
すでに通院されている方は、主治医に「就労継続支援A型を利用したいと考えている」とご相談いただくのがよいかと思います。通院されていない場合は、まず医療機関を受診するところからになります。
必要な書類は自治体によって異なりますので、受診の前に区の保健福祉課で確認しておくと、二度手間になりにくいかと思います。

支給決定までには時間がかかります

受給者証を申請すればすぐにA型事業所を利用できる、というものではありません。
申請のあと、区役所の担当者による聞き取りが行われ、どのようなサービスをどのくらい利用するかをまとめた「サービス等利用計画案」を提出したうえで、支給決定という流れになります。この計画案は、相談支援事業所に作成を依頼することもできます。
一連の手続きにはある程度の期間がかかります。どのくらいかかるかは状況によって変わりますので、見込みを知りたい場合は区の保健福祉課におたずねいただければと思います。

参照:サービス利用の手続き | 札幌市

グレーゾーンなど診断名がはっきりしない場合はA型事業所を利用できるのでしょうか

判断されるのは「支援が必要かどうか」です

診断名がはっきりつかなくてグレーゾーンである、あるいは受診したものの様子を見ましょうと言われた。そうした状況で、自分は対象外なのではないかと感じておられる方もいらっしゃるかと思います。
ただ、受給者証の判断で見られるのは、診断名そのものというより、働くうえで支援が必要な状況にあるかどうかです。医師がその必要性を認め、意見書に記した場合には、申請の対象になることがあります。
一概には言えませんし、状況によって結果は変わります。それでも、診断名がないことだけを理由に対象から外れると決まっているわけではありません。

まずは主治医に相談してみる

ご自身の状況が申請の対象になるかどうかは、ご自身で判断するのが難しい部分かと思います。
働くことについて困っている状況を主治医にお伝えいただき、就労継続支援を利用したいと考えていることをご相談いただくのが、いちばん確かな進め方かと思います。

受給者証の手続きを進めるときの順番

受給者証の手続きの順番に決まりはありませんが、進めやすい形としては次のようになるかと思います。

  1. 気になる事業所を見学し、どのような場所か確認する
  2. 主治医に相談し、必要であれば診断書や意見書を作成してもらう
  3. 区の保健福祉課で障害福祉サービスの申請をする
  4. 聞き取りとサービス等利用計画案の作成を経て、支給決定を受ける

見学を先にしておくと、申請の途中で「思っていた場所と違った」となりにくくなります。また、事業所によっては手続きの進め方について相談に乗ってもらえる場合もあります。

見学から利用開始までの流れは
【札幌】A型事業所ユーリード福住の見学・体験・採用までの流れを詳しく解説!
の記事にまとめています。

障害者手帳が無いからとA型事業所の利用を諦めようとしている方へ

障害者手帳を持っていないことは、A型事業所を検討しない理由にはならないかと思います。必要なのは受給者証であり、手帳はその前提条件ではありません。
とはいえ、手続きの全体像が見えないまま進めるのは不安が大きいかもしれません。ご自身の状況で何が必要になるかは、区の保健福祉課や主治医、そして事業所に相談しながら少しずつ準備していくことができます。
札幌のA型事業所・ユーリード福住ではいつでも見学の申し込みを受け付けています。受給者証の手続きが済む前の段階で、どのような職場環境なのかをご覧いただくこともできますし、同時に職員の方から受給者証取得の手順をご説明することもできますので、お気軽にお問い合わせください。

ユーリード福住のお仕事の内容については
札幌でパソコンの仕事ができるA型事業所|ユーリード福住の仕事内容
の記事でご紹介しています。

勤務時間や休日、有給休暇のしくみについては
就労継続支援A型事業所では何時間働ける?勤務時間・休日・有給休暇のしくみ
の記事をご覧ください。